月40時間の手入力作業をゼロに!OCRと自動化で基幹システムへのテキスト入力を効率化する方法

月40時間の手入力作業をゼロに!OCRと自動化で基幹システムへのテキスト入力を効率化する方法
目次

手入力業務の負担がもたらす問題とは?

受注業務など、FAXで受信した紙の転記作業、あなたの会社では自動化されていますか?もし、まだ手作業で行っているのであれば、ぜひこの記事を参考にしてみてください!

現状の課題や影響について説明

企業にとって、基幹システムへのデータ入力は最も重要な業務の一つです。基幹システムに正確なデータが集まることで、業務全体が円滑に進行します。

しかし、ちょっと考えてみてください。データ入力を人力で行っていませんか?
人によるデータ入力には、こんなにも多くの「もったいない」要素が潜んでいます。

  • ヒューマンエラーのリスク
  • 時間とコストの浪費
  • データの一貫性の欠如
  • 作業の遅延
  • 従業員のモチベーション低下

もし、入力するデータが既にデジタル化されているのであれば、RPAなどを活用して入力作業を自動化できます(詳しくは後述)。
また、入力するデータが紙などのアナログ情報のままであれば、ぜひOCRの利用を検討してみてください!

OCRを活用した自動化のメリット

OCR技術の概要と具体的な活用メリット

OCRとは、”Optical Character Recognition”(光学文字認識)の略で、画像に含まれる文字情報を文字データに変換する技術です。

たとえば、次のように画像内に「OCR」という文字が含まれている場合、画像のままでは人が見て判断しなければ「OCR」と読むことはできません。しかし、OCR技術を使えば、コンピュータがその文字を認識し、データとして抽出することができるようになります。

また、手書き文字に対しても、「ちゃんと読み取れるのか?」という不安があるかもしれません。ですが、最近のOCR技術はAIを活用しており、精度が非常に向上しています。そのため、手書き文字もかなりの高精度で読み取ることができ、安心して任せられます(100%の精度ではないため、必要に応じて人による最終チェックが推奨されます)。

▶AI OCRとRPAが標準搭載!書類のデジタル化からデータ入力まで自動で完了!AI JIMYはこちらから

データ入力の自動化方法とその比較

前述の通り、OCRは画像から文字情報を抽出する技術です。しかし、OCRの役割はあくまで「文字を抽出する」ことに限られます。では、抽出された文字はどうすれば良いのでしょうか?そのままでは、せっかく抽出した文字データも活用されず、ただの「ゴミデータ」になってしまいます。

重要なのは、抽出した文字データに意味を持たせることです。つまり、適切な場所にデータを格納してあげることです。例えば、エクセルシートや基幹システムの該当する項目にデータを配置して、初めて価値ある情報として利用できるようになります。しかし、残念ながらOCR単体では、こうしたデータの格納まで自動化することはできません。

RPA、スクリプト、カスタム開発について解説

では、どうすれば良いのか?結局、データの転記作業を人がやるしかないのか?
そんなことはありません!世の中には便利なツールや方法があり、データ転記作業を自動化することができます。ここでは、以下の3つの方法について解説します。

  • RPAによる自動入力
  • スクリプトによる自動入力
  • カスタム開発による自動入力

RPAによる自動入力

RPAとは、”Robotic Process Automation”の略で、ロボット(正確にはPCにインストールされたエージェント)が人の操作手順を記憶し、マウスやキーボードを操作して基幹システムにデータを入力するツールです。これにより、データ入力などの単純作業を人に代わって自動化できます。

RPAツールには、MicrosoftのPower Automate for desktop、UiPath社のUiPath、NTTアドバンステクノロジー社のWinActorなどがあります。これらのツールはノーコード/ローコードツールに分類され、コードを記述することなく、チャート図を描くようにプログラムを組み立てることができるのが特徴です。

以下に、RPAを使用して基幹システムにデータを転記する具体的な手順を示します。

①取得した文字データが含まれるテキストファイルを開く
②必要な文字データを取得する
③基幹システム内のデータ入力メニューを開く
④データを登録するために必要な情報を、基幹システムに入力する
⑤取得したデータを基幹システムに入力する
⑥基幹システムに入力したデータを保存する
⑦必要に応じて再び手順2に戻る

■メリット
・開発言語を知らなくても、比較的簡単に開発が可能
・(最適化は推奨されるが)人が行う操作手順をそのまま自動化できる

デメリット
・プログラムが実行中は、そのパソコンを操作できない
・環境の変化(システムアップデートやUI変更など)に影響を受けやすい

スクリプトによる自動入力

スクリプトを使用した自動入力は、基幹システムの機能を拡張するための言語や、Pythonによる操作、エクセルのマクロ機能、GoogleスプレッドシートのApps Scriptなどが該当します。これらの開発言語は、独自のフレームワークにより、プログラミングを比較的容易に行えるよう設計されています。

RPAではチャート図のようなビジュアルプログラミングが可能でしたが、スクリプトの場合、実際にコードを書く必要があります。そのため、プログラミング知識が求められ、RPAに比べて難易度が高くなります。ただし、実際に自動化できる内容はRPAとほぼ同じになります。

■メリット
・フレームワークを利用することで、比較的容易に開発が可能
・プログラム実行中もパソコン操作が可能

■デメリット
・開発言語やフレームワークの習得に学習コストがかかる

カスタム開発による自動入力

カスタム開発による自動入力は、主にデータ取込み機能を指します。これは、基幹システムの操作を代行するのではなく、データを直接データベースに登録する仕組みです。この方法では、基幹システム全体の構造や仕様を深く理解している必要があり、一般的には基幹システムのベンダーに開発を依頼する形が取られます。

カスタム開発を行うことで、業務に特化した高度な自動化が可能ですが、その分、開発の複雑さやコストも増します。基幹システムの特性やデータの扱いに精通していることが重要な要素となります。

■メリット
・安定稼働
・比較的処理速度が速い

■デメリット
・ベンダー委託のため、高額になりやすい。

以下、それぞれのメリット/デメリットをまとめた比較表になります。

RPAスクリプトカスタム開発
メリット開発言語をしらなくても、比較的容易に開発ができる。

最適化した方が良いが)人が行う操作手順のまま実装も可能。
フレームワークを利用することで、比較的容易に開発が可能。

プログラム実行中も、パソコン操作が可能。
安定稼働。
比較的処理速度が速い。
■デメリットプログラムが動いている間、そのパソコンの操作ができない。

環境の変化による影響を受けやすい。
開発言語やフレームワークの習得に学習コストがかかる。ベンダー委託のため、高額になりやすい。
比較表

AI JIMY Paperbotで簡単に始める業務自動化

機能や操作の具体例

OCRは画像から文字を抽出する機能を持っていますが、データを活用するためには、前述したように別の仕組みが必要です。しかし、AI JIMY PapperbotはAI-OCR機能に加え、RPA機能も備えているため、この一つのツールでデータの抽出から入力までを自動化することが可能です。

ここでは、細かな操作や設定方法についてはマニュアルや他の記事に譲り、実際にRPAによる自動化処理の流れを見ていきましょう。

注文書をkintoneに取り込むまでの流れ

ここでは、FAXで送られてきた注文書をAI JIMY Paperbotを使用して、読み取ったデータをkintoneに自動的に取り込む処理を行ってみたいと思います。

受信した注文書は、以下のように文字認識を行いました。明細部分には「表抽出」機能を使い、表全体をボックスで囲み、内部を列で区切るように指定することで、1項目ずつ設定することなく、非常に簡単に取り込み設定ができます。

上記の設定で文字認識を行った結果、以下のCSVファイルが生成されました。住所や品目名、数量などが正しく読み取られていることが確認できますね。

続いて、RPA機能を使ってkintoneにデータを登録します。kintoneのログイン画面を立ち上げるところからではなく、先にkintoneのアプリ画面を開いておきます。この処理も自動化可能ですが、個人的には前準備としてそれほど面倒な作業ではないため、人間の手作業を残しておいても良いと考えています。

というのも、全く人の作業を無くしてしまうと、どこにどんなデータが入っているのか把握できなくなります。もし自動化の仕組みが動かなくなった場合、作業ができなくなるリスクを避けるためです。このように人間の作業を残しておくことで、「これからkintoneのこのアプリにデータを登録するんだな」と理解できるのです。

上記のプログラム(シナリオ)を実行すると、以下のようにkintoneにデータが保存されました。このように、AI JIMY PaperbotはOCR機能だけでなく、RPA機能も備えているため、「自動化」を実現できてしまうのです!
※空白行は取込みしないように判断処理を入れていますので、CSVファイルにあった空白行は取込みしていません。

実際にAI JIMY PaperbotのRPAシナリオを組んでみましたが、機能は最小限と言った感じでも、十分に自動化処理を実装することができました! 完全な全自動を目指すのであれば、他のRPA製品が必要になるかもしれませんが、前述のように、若干の人手作業を残しておいた方が良いと考えています。AI JIMY Paperbotであれば、自然にその部分が残るのではないかと感じました(全自動化も良いですが、その分開発コストがかかりますからね)。

※トライアルで利用できます。トライアル期間も延長できますのでご相談ください。

自動化導入で得られる長期的な効果

コスト削減や生産性向上など、長期的なメリット

自動化のメリットとしては、一般的に以下のポイントが挙げられます。

業務効率化

RPAなどの自動化システムを導入することで、手作業によるデータ入力や処理が自動化され、ヒューマンエラーのリスクが減少します。また、従業員は単純作業から解放され、より価値の高い業務に専念できるようになります。これにより、業務全体の生産性が向上し、企業の競争力を高める要因となります。

コスト削減

手作業による業務プロセスが自動化されることで、人件費を大幅に削減できます。定型的な業務を自動化システムに任せることで、従業員はより価値の高い業務に集中でき、業務効率も向上します。さらに、業務の効率化により処理時間が短縮されるため、必要なリソースが減少し、運用コストの削減につながります。このように、自動化システムの導入はコスト削減に直結し、企業の持続的な競争力を強化するための重要な手段となります。

品質向上

自動化されたシステムは、設定されたルールに基づいて業務を実行するため、常に正確で一貫性のある結果を提供します。これにより、データ入力や処理のミスが減少し、業務品質が向上します。また、ヒューマンエラーが削減されることで、信頼性の高いデータが得られ、意思決定の精度も向上します。さらに、業務プロセスの標準化が進むことで、チーム内の作業が均一化され、成果物の品質が向上します。このように、自動化システムの導入は、業務の品質向上に寄与する重要な要素となります。

データ入力の自動化を簡単にはじめるならAI JIMY Paperbot

参照サイト: https://aijimy.com/

AI JIMY Paperbotを利用するメリット

OCRに生成AIとRPAを搭載 一つのツールでデータ入力作業を完結

画像の取り込みから取引先ごとの仕分け、手書き文字の認識、テキストデータの出力、業務システムへのデータ入力まで、一連の作業をAI JIMY Paperbotひとつで自動化できます。

無料で誰でもカンタンに使用可能

AI JIMY Paperbotは特別な技術知識は不要で、マウスだけの直感的な操作が可能です。RPAツールとの連携や専門知識が必要なAPIなどの開発作業は必要ありません。無料で利用開始できますので、カンタンに試すことができます。

自動でファイル名を変換できるリネーム機能

リアルタイム処理を行い、任意で電子帳簿保存法の改正にも対応したファイル名に自動で変換可能です。

AI類似変換で社内のマスタと連携し、文字認識が向上

日本語の認識は、手書きも含めてかなり高い精度で変換できます。間違いやすい商品名などの固有名詞は、あらかじめAI JIMY Paperbotに登録しておくことでさらに認識率が向上します。

多様な業務で活用

さまざまな業務で使用が可能です。FAXの受注入力、請求書の集計、手書きアンケートや申込書のデータ入力、作業日報のデジタルデータ化など多岐にわたる業務プロセスをサポートします。

まとめ

最後に、以下のポイントを挙げます。

  1. 単純作業の手作業業務の課題
    手作業による単純作業は、ヒューマンエラーやモチベーションの低下、業務時間の長期化(残業対応)などの問題を引き起こし、従業員のストレスにつながります。
  2. 自動化の利点
    自動化を導入することで、業務効率の向上、コスト削減、品質向上といった多くの利点が得られます。これにより、従業員はより価値の高い業務に集中できる環境が整います。
  3. AI JIMY Paperbotの活用
    OCR単体では文字抽出のみを行うため、自動化には別途仕組みが必要ですが、AI JIMY PaperbotはRPA機能を備えているため、単体での自動化が可能です。このツールを活用することで、スムーズかつ効果的に業務の自動化を実現できます。

ajp_banner

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次