
ExcelやPDFなど既存のデータから一部をコピーして別のファイルへ貼り付けするようなPCでの作業は、意外に時間がかかるものです。また、貼付けや入力でミスを起こすこともあるでしょう。こういった単純作業は、PCで自動化するとミスが起こりにくくなります。最近、多くの企業で取り入れられているのはRPA(Robotic Process Automation)です。処理手順を登録すれば、人が操作するのと同じようにアプリケーションやシステムの操作ができます。カンタンな処理であれば、無料で利用できるPower Automate Desktopがおススメです。この記事では、Power Automate Desktopの利用方法について紹介します。

Power Automate Desktopのフローをファイル出力したい
Power Automate Desktop のフローをファイル出力する方法は、オフィシャルには公開されていないようなので、実験してみましょう。
フローを作成する
まず、簡単なフローを作成します。

実行すると、ダイアログが出て正常に動作しました。

フローをコピーする
フローを全選択「Ctrl+A」してコピー「Ctrl+C」した後、メモ帳などに貼り付けると、以下がコピーされていたことがわかります。
SET NewVar TO 1
IF NewVar > 0 THEN
Display.ShowMessageDialog.ShowMessage Message: NewVar Icon: Display.Icon.None Buttons: Display.Buttons.OK DefaultButton: Display.DefaultButton.Button1 IsTopMost: False ButtonPressed=> ButtonPressed
END
新しいフローを作成し、「Ctrl+V」でフローを貼り付けることができます。ただし、サブフローがある時は、注意が必要です。
先ほどと同じように、簡単なフローを作成します。今回はサブフローがあり、その中で変数を宣言しています。


「Main」のコピー結果です。
「ダイアログ表示」のコピー結果はこちら。
FUNCTION ダイアログ表示 GLOBAL
SET NewVar2 TO 99
Display.ShowMessageDialog.ShowMessage Message: NewVar * NewVar2 Icon: Display.Icon.None Buttons: Display.Buttons.OK DefaultButton: Display.DefaultButton.Button1 IsTopMost: False ButtonPressed=> ButtonPressed
END FUNCTION
新しいフローを作成し、「Main」を貼り付けるとエラーになります。

「サブフローが見つかりません」と怒られていますが、確かにまだ作成していないので当然ですね。
では、サブフロー’ダイアログ表示’を作成します。

作成したサブフローに先ほどの「ダイアログ表示」のコピー結果を貼り付けたのですが、反応がありません。どうやら、先頭と末尾が不要なようです。取り除いて貼り付けると、無事貼り付けることが出来ました。
FUNCTION ダイアログ表示 GLOBAL
SET NewVar2 TO 99
Display.ShowMessageDialog.ShowMessage Message: NewVar * NewVar2 Icon: Display.Icon.None Buttons: Display.Buttons.OK DefaultButton: Display.DefaultButton.Button1 IsTopMost: False ButtonPressed=> ButtonPressed
END FUNCTION
確かに、サブフロー名は先に定義しているので重複して不要だと言われれば、そうですね。
今回は、Power Automate Desktop のバージョン2.32.00336.23122 で動作確認しました。バージョンによっては異なる動きをするかも知れませんのでご注意ください。
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