企業におけるコンプライアンスチェックは、昨今重要な作業となっています。万一取引先が法に反した事業を行っていれば、自社も影響を受けかねません。大きな企業になれば、影響は甚大なものになるでしょう。そのような事態にならないために、コンプライアンスチェックは必要です。しかし、チェックをかけるのにもかなりの労力がかかります。この記事では、コンプライアンスチェックで活用できるおすすめのツールや専門会社を紹介します。
コンプライアンスチェックとは?
自社と取引を開始する企業に法令遵守しているか、反社会的勢力とのつながりはないかなどを調べる作業をコンプライアンスチェックと言います。政府から2007年に「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」が発表されており、ガイドラインに沿った企業活動が求められています。
ただし、反社会的勢力やつながりのある取引先は正体を隠して近づいてくるため、見抜くことがむずかしいでしょう。政府から指針は出されているものの、具体的にどのようにチェックすれば良いのかはそれぞれの企業に委ねられています。企業内でチェック方法が決まっていても、以下のような内容で困っているのではないでしょうか。
調査対象が多く時間がかかる
インターネット検索は、どの企業にも手軽に導入できる方法です。しかし、取引先や個人を1件ずつ検索する作業を何度も繰り返さなければなりません。取引先が増えると調査にも時間がかかり、多くの時間を取られることになります。
多くの情報を目視でチェックしなければならない
インターネットでは関係のない記事も多く出てくるため、真偽の判断に時間がとられてしまいます。また、目視では見落としてしまう恐れもあるでしょう。
証跡の取得、保存がめんどう
調査実施の証拠を残すには、画面のスクリーンショットやサイトURLの保存が必要です。1件ずつおこなうため、手間と時間が余計にかかってしまいます。
コンプライアンスチェックにはツールを利用するのがおすすめ!
コンプライアンスチェックはインターネットで手軽に行えますが、手間と時間がかかります。そのような手間を省くには、コンプライアンスチェックツールがおすすめです。
以下に各社の比較表と概要をまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
各社比較表
比較項目 | RoboRobo | 日経テレコン | SPネットワーク | リスクアイズ | 帝国データバンク | |
---|---|---|---|---|---|---|
情報取得 範囲 | Web記事 | ○ | × | 独自DB | 独自DB ※SNS、ブログは含まない | × |
SNS ブログ | ○ | × | × | |||
業界専門 メディア | ○ | × | × | |||
官公庁情報 | ○ | × | × | |||
全国紙/ 地方紙 | ○ | ○ | ○ | ○ | × | |
取引先登録 | ○ | × | × | × | × | |
取引先調査 | 1件ずつ | ○ | ○ | ○ | ○ | × |
一括 | ○ | × | ○ | ○ | × | |
記事の確認方法 | 注目度機能で 記事のリスクレベルを自動で判定 | 目視 | 目視 | 目視 | 目視 | |
調査結果 取得 | CSV・Excel保存 | ○ | × | × | × | × |
PDF保存 | ○ | × | ○ | ○ | ○ | |
検索費用 | 1件当たり | 100円~300円 | 500円~1,000円 | 500円~700円 | 300円~600円 | 1,000円~3,000円 |
RoboRoboコンプライアンスチェック
RoboRoboコンプライアンスチェックは、インターネット上や新聞はもちろん業界専門メディアや官公庁情報の内容も網羅します。取得した記事は、AIにより記事のリスクレベルを自動で判定してくれるため、1件ずつ目視で記事をチェックする必要がありません。取得した調査結果はPDFだけでなく、CSVで保存できるのでデータの再検索も容易です。1件当たりの検索費用もリーズナブルに抑えられています。
日経テレコン
時系列で幅広くコンテンツをカバーしたビジネスデータベースより情報を検索できます。記事検索のほか業界・市場検索、人物・人事、海外情報など多角的に情報を収集可能です。そのほかスマホアプリやメール通知機能があり、外出先でもデータベースに素早くアクセスし情報を得られます。
SPネットワーク
反社会的勢力を網羅した独自のデータベースのほか、新聞記事やインターネットの口コミなども検索結果として出力可能です。さらに検索結果は不芳情報のみに絞っているので、リスクチェックがしやすくなっています。また、海外のリスク情報にも対応。取引先の一括検索ができるため、1件ずつ調べる手間が省けます。
リスクアイズ
あらかじめネガティブワードが登録されているため、企業名や人名の入力のみでコンプライアンスチェックが可能です。複数メディアによる記事や逮捕から起訴までの時系列による同事件はグルーピングされて出力されるので、確認時間を大幅に短縮できます。また、既存取引先を定期的に検索機能もあり、よりリスクを回避しやすくなっています。
帝国データバンク
インターネットに頼らず、現地調査を含めた独自のデータベースにより信頼度の高い情報を得られます。インターネットや新聞に出ない情報やこれまで蓄積されたデータから倒産リスクの指標も提供。リスクチェックのほか、営業ターゲットリストの取得など幅広く活用できます。
まとめ
コンプライアンスチェックの手間が削減できるおすすめのツールを紹介しました。費用をかけずにコンプライアンスチェックを行うことはできますが、チェックにかかる時間を考えると今回紹介したようなツールを使用するのも視野に入れた方が良いかもしれません。提供会社によって独自調査を行っているところもあるので、インターネット上では見つけられないリスクを回避できるかもしれません。無料トライアルを行っているところもあるので、ぜひ試してみてください。