電子帳簿保存法の対応業務をAI JIMY Paperbotで自動化!採用の決め手はデータを自動で出力する「RPA機能」
2022年1月に改正法が施行された電子帳簿保存法(以下、電帳法)の宥恕期間が終了し、2024年1月1日からは電子取引データの電子データ保存が義務化されました。
インターネットサービスプロバイダ事業を展開するネットコムBBは、2023年の春ごろから電帳法に対応した新しい業務フローの構築を開始しました。電帳法の対応では、電子取引データを改ざんできない形で保存し、日付や取引先名、金額で検索できるようにしておく必要があります。そのため同社で経理を担当している中野晃輔様(管理部主任)は、電子取引データから必要なデータを読み取るだけでなく、データを自動で出力できるツールを探していました。
AI JIMY Paperbotには、データを読み取るAI OCR機能に加え、データを自動で出力するRPA(Robotic Process Automation)機能が搭載されています。中野様は2023年7月からAI JIMY Paperbotのトライアル版の利用を開始し、「請求書データから必要なデータを抽出して電帳法に対応した形で保存し、Excelの索引リストを作成する」という一連の業務の自動化に成功しました。
中野様にAI JIMY Paperbot導入までの流れや、電帳法の対応業務を自動化した感想をお聞きしました。
AI OCR機能に加え、RPA機能が搭載されている点が採用の決め手に
―電帳法に対応する業務を自動化する目的で、AI JIMY Paperbotを導入されたそうですね。導入までの流れを教えてください。
中野晃輔氏(以下、中野氏):当社は、2023年の春ごろから電帳法の要件定義と対応方針の検討を開始しました。2023年7月からは電帳法に対応する業務を効率化するツールの選定を始め、当社が希望する要件を満たしていると判断して、2023年9月にAI JIMY Paperbotを導入しました。
電帳法に対応する業務は、担当者にかなりの負荷がかかることが予想されますが、対応する社員を増やすわけにもいきません。当社はインターネットサービスプロバイダ事業を展開していることもあり、普段から社員が当たり前のようにITツールを活用して業務を効率化しています。そこで、今回もITツールを導入して対応業務を効率化しようと考えました。
―ツール選定では、どのような点を重視されたのでしょうか?
中野氏:電帳法の対応では、電子取引データを改ざんできない形で保存し、日付や取引先名、金額で検索できるようにしておく必要があります。
私はまず、請求書の対応業務を自動化しようと考え、「請求書データを自動で読み取って別名保存できるか」「Excelの索引リストを自動で作成できるか」の2つを条件としてツール選定を開始しました。
私は普段からRPAを使って自分の業務を自動化しているため、AI OCR機能に加えてRPA機能が搭載されているツールであれば、これら2つの条件をクリアできるのではないかと考えました。そこで検索したところ、すぐにAI JIMY Paperbotが見つかり、2023年7月から無料のトライアル版の利用を開始しました。
―トライアル版はいかがでしたか?
中野氏:設定は直感的な操作が多く、RPAの変数設定などもシンプルな操作で処理できたので、多少時間はかかりましたがあまり苦戦した印象はありません。AI JIMY Paperbotは、ナレッジサイトやマニュアル動画が充実しているため、基本的にはそれらを参考にしていました。自分で調べても分からない場合は、電話やメールで担当の方に質問し、回答してもらいました。それほど難しくない内容であれば、技術的なことでも営業担当の方にすぐに対応してもらえるため、解決が早かったです。
また、トライアル版では読み取り枚数の上限が30枚と決まっていますが、担当の方に相談したところ、最終的に2000枚にまで増やしてもらえました。まだ契約前なのにここまでしてもらえるのかと驚きましたね。
納得がいくまで試せたことや、担当の方がAI JIMY Paperbotで何ができて何ができないかを正確に把握していたことは、ツールの検証に非常に役立ちました。検証の結果、想定していた運用フローに組み込んで実用化できると判断したため、2023年9月から正式に利用を開始しました。
シンプルで操作に迷わないRPA機能や満足度100点のサポートが自動化に貢献
―AI JIMY Paperbotで自動化している、請求書業務の一連の流れを教えてください。
中野氏:まず、AI JIMY Paperbotで請求書データを読み取り、日付と取引先名、金額のデータを変数に格納します。次に読み取った請求書データを別名保存します。ファイル名は、取得した変数情報を使った任意の命名ルールに対応しています。さらにRPA機能を使って変数情報を専用のExcelファイルに自動で出力し、別名保存したファイルの保存先一覧を作成しています。
―AI OCR機能に加え、RPA機能が搭載されている点が導入の決め手になったということですが、RPA機能を使ってみていかがでしたか?
中野氏:必要な機能だけが揃っていて、シンプルなところが気に入っています。機能が多すぎるとどれを使えばよいか分からずに迷うことがありますが、そういったことがなく、非常に使いやすいと思いました。
AI JIMY Paperbotは、AI OCR機能で読み取ったデータをそのままRPAに渡せるため、一連の業務をスムーズに自動化できます。途中で「変数に格納したデータをCSV化する」といったステップを挟む必要がなく、効率よく自動化できて助かっています。
―活用する上で苦労した点や工夫した点があれば教えてください。
中野氏:請求書のフォーマットは取引先によって異なります。そのため、読み取り用のワークフローを表形式の請求書とそれ以外で分けています。
また、請求書の日付にはスラッシュで区切られているものがあり、以前は読み取り結果の確認画面で手動で漢字表記に訂正していました。しかし少し前のアップデートで自動で変換されるようになり、非常に助かっています。
AI JIMY Paperbotは、修正や機能の追加といったアップデートが頻繁に実施され、今ではトライアル時よりも格段に操作性が向上していると感じています。
―他に便利だと思った機能やサービスはありますか?
中野氏:文字認識機能と自動仕分け機能、表抽出機能です。
文字認識機能に関しては今のところ不具合はなく、非常に使いやすいです。
請求書データを読み取ったときに取引先別のフォルダを自動で作成し、データを仕分ける自動仕分け機能も非常に便利です。少し前のアップデートで、帳票テンプレートを登録していないファイルを自動で読み取らない設定ができるようになり、より使いやすくなりました。
表抽出機能は、最も期待している機能であり、実際に使っている機能です。最初は使い方が分からなくてコツが必要だと思っていましたが、担当の方に表の認識範囲外を設定する機能を教えてもらって簡単に使えるようになりました。
担当の方のサポートは素晴らしく、満足度は100点です。「こんな使い方もありますよ」と便利な機能を進んで教えてくれますし、電話やメールで質問をすると、すぐに返事をもらえます。社内で対応しているのは今は私だけですが、体調不良などで出社できないときがあるかもしれません。他の社員が質問してもすぐに返事をもらえると思うと安心ですし、心強いですね。
また、決められた範囲内であれば、何ページでも何項目でも読み取れるため、コストを気にする必要がないところも気に入っています。
仕事を早く終わらせたい人、忙しくて時間がない人ほど効果を実感できる
―電帳法の対応業務は、経理担当者にかなりの負荷がかかりますよね。AI JIMY Paperbotで少しでも負荷を減らせるといいのですが。
中野氏:AI JIMY Paperbotは、PDFデータさえ用意すれば、電帳法対応に必要な「電子取引データから必要なデータを取得して別名保存し、データを出力して索引用のExcelファイルを作成する」ところまでを自動化でき、負荷の削減に大きく貢献してくれています。
これに加えて私は、索引用のExcelファイルのデータを会計システムに直接インポートできる形に自動で成形しています。
電帳法の対応業務は、本来であれば実施する必要がなかった業務です。そこで私は、電帳法対応をきっかけにして既存の経理業務を効率化できれば、準備に時間と手間をかける価値があるのではないかと考えました。また、ここまでを自動化できるのは、AI JIMY PaperbotにRPA機能が搭載されているからであり、現場の業務をよく理解した上で開発されているツールだと感心しています。
現状では、とりあえず手動で電帳法の対応業務を実施している企業があるかもしれませんが、自動化した方が圧倒的に手間が少なくて済みますし、ミスも少ないです。ミスが少ないということは手戻りが少ないということですから、仕事を早く終わらせたい人、忙しくて時間がない人ほど、AI JIMY Paperbotによる自動化の効果を実感できると思います。
―今後、AI JIMY Paperbotをどのように活用していく予定ですか?
中野氏:当面は経理業務の効率化に活用することがメインではありますが、他にもサービスの申し込み書類のような、フォーマットがある程度決まっている帳票を定期的に読み込む作業を自動化できるのではないかと考えています。
―AI JIMY Paperbotが、引き続きネットコムBB様の業務効率化に貢献できたら嬉しいです。本日はお忙しいところ貴重なお話をありがとうございました!